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| 太陽の郷食堂のガラス戸に、鳥がぶつかることがあります。 窓ふきが上手なのか、周囲とガラス戸の明暗条件が鏡の効果を高めているのか、時にはかわいそうな結果になることがあります。 |
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数年前のことです。2例とも「キジバト」でした。ガラスに残る印章から、鳥がかなりの速度でガラス面に直角に衝突したことが分かります。 羽毛の油とホコリが顔料となって印肉となり、あわれな最後を鮮やかに(発光しているように)残しています。 お年寄りの住まい「太陽の郷」は、様々な外部業者の協力を得て運営しています。 |
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| ガラス拭き担当は金子夫妻で、恐らく20年以上続いています。 夫妻の仕事は、「ガラス拭き」でなく「ガラス磨き」が相応しい呼び方です。山登りがお得意のためか、高いところはお得意、素人には到底真似できない芸当で、小気味よく片付けてゆきます。 「夫唱婦随」夫婦和合の見本、微笑ましい夫婦です。 仕事の合間をみて、磨きあげたガラスの前で被写体になってもらいました。 |
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![]() (ガラス拭きの金子夫妻) |
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| かなり以前のことです。金子夫妻が磨いたガラス戸に気づかず、額をぶつけた人がいました。写真のガラス面の白い円盤の列は、衝突よけのために貼った注意信号です。もう一つ、ガラス戸の内面に植木鉢を置きましたが、以後衝突事故はありません。効果があったのでしょう。 磨きあげたガラスを通して、ロビーのホールクロックや散歩にお出かけのお年寄りが透視される一方、ガラスに映る周囲の鏡像が鮮やかです。 |
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![]() (玄関のガラスに映る朝の景色) |
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出勤時、ロータリーの円弧に沿って玄関に近づくと、北側に広がる山や建物・木々の景色(鏡像)が急速に変化し、走馬燈のように変化します。今年の「ナンキンハゼ」は例年になくきれいに紅葉し、朝の楽しみが増えました。 お昼ごろ、書斎のガラス窓に、「こつ こつ」と小さな音が続きました。「ウグイス」のつがいが戯れて、ガラスにぶつかったのです。 |
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書斎の前庭の朝7時、冬の遅い日の出が木漏れ日となってモミジに差し込みます。 薄いモミジの葉を透過した光は、まるで紅く発光しているように見えます。 半世紀もの昔、大学2年で始まった公衆衛生学の講義で、「金色に発光する結核菌」を見ました。蛍光顕微鏡のダークブルーの暗い視野に、オーラミン(黄色の色素)で染めた細菌だけが輝いていたのです。 |
![]() (モミジの紅に染まる書斎) |
![]() (モミジの反射光のない書斎) |
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お昼になると、モミジからの反射光は室内総てのものを染め、書斎全体が温かく感じます。 障子を開け、暖色の発生源を確かめます。 |
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![]() (窓下の紅葉) |
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| 「ウグイス」のつがいが、ガラスにぶつかった理由もはっきりしました。 長いひさしの下にある窓は暗く、明るい周囲を鏡像として映しています。近づくと鏡の像と本物の区別がつきません。 |
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| つがいの戯れでは、到底鏡像を見分けることはできないでしょう。ただ幸いなことに、戯れている場所が太陽の郷食堂前庭のように広くなく、ごく狭い庭だったので飛ぶスピードがでず、「こつ こつ」程度の軽い衝突で済んだのでしょう。 | |
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お年寄りの住まい「太陽の郷」では、表面反射を上手に利用しています。いろいろ楽しめるだけでなく、建物の維持管理費を節約することもできます。 反射を利用して太陽熱から建物を守り、暗い部屋を明るくし、温水プールの室内温熱環境を整えるなど、様々な手法が太陽の郷にはあります。 |
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2009年1月 (高田準三)
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